お勧め書籍紹介『産まなくても、育てられます』(後藤絵里著)

2016.12.15

お知らせ

特別養子縁組で子どもを迎えたいと考えている方に、おすすめしたい書籍が出版されました。

『産まなくても、育てられます‐不妊治療を超えて、特別養子縁組へ‐』(講談社)
著者:後藤絵里氏/朝日新聞GLOBE記者

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後藤絵里さんは、特別養子縁組について長年取材をされてきた記者さんです。

特別養子縁組を決断するまでの夫婦の想い、子どもを迎えてから「親子」になるまでの道のりなどを聴くインタビューのほか、養子縁組の仕組みや、子どもを迎えるための具体的な手続きにも触れ、はじめて特別養子縁組について知りたいという方にもとても理解しやすい内容となっています。

特別養子縁組で親子になった家族だけでなく、不妊治療を行う医師、特別養子縁組の支援をする民間団体など、複数の関係者への丹念な取材に基づいて書かれている良書です。

こちらでご紹介するにあたり、筆者の後藤絵里氏がこの書籍を出版するに至った想いをお寄せくださいました。

以下 後藤絵里さんからのメッセージをご紹介します。

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わが子を育てたい、でも養子縁組はなんだか難しそうだ、自分たちにできるか不安だ――。

そんな思いで一歩を踏み出すのを躊躇している方々の一助になればと、この本を書きました。

8組の夫婦がどうやって気持ちの壁を乗り越えて子どもを迎えたかの「体験編」と、制度や慣習の壁をどうクリアすればよいかを解説する「実践編」から成っています。

私が養子縁組を取材するようになったのは2011年、朝日新聞の日曜版GLOBEで「養子という選択」を担当したのがきっかけです。

http://globe.asahi.com/feature/111106/index.html

取材を通じて、日米の養子縁組ファミリーと出会い、親と子が血のつながりではなく「縁」で結ばれる特別養子縁組を詳しく知ることとなりました。

それ以来、このテーマを追ってきました。
この5年で、養子縁組をとりまく日本の状況はだいぶ変わりました。

とりわけ今年は、特別養子縁組にとって、大きな一歩を刻んだ年だったと思います。
児童福祉法が改正され、特別養子縁組が児童相談所の正式な業務と位置づけられ、養子縁組を仲介する民間団体を規制する法案も無事、成立しました。

1月からは特別養子縁組の監護期間中の育児休業の取得も認められるようになります。

特別養子縁組が普及する環境づくりが一気に進みました。
これからは、親になりたいと願いながら一歩を踏み出せずにいる人たちに必要な(適切な)情報を提供し、背中を押していくことも、大事なミッションだと感じています。

特別養子縁組で子どもを迎える育て親のほとんどが不妊治療の体験者です。
しかし、親と暮らせない子どもの「社会的養護」の問題と、日本に特有の不妊治療の高齢化や長期化の問題とは、これまであまりリンクして語られてきませんでした。
もし二つの問題に自然な形で橋をかけられたら、親を必要とする子どもと、親になりたいと願う夫婦の双方が幸せになれるのではないか。

養子縁組が家族づくりのごく普通の選択肢となり、多様な家族のかたちが受容される社会に近づくのではないか。

そんな思いから、養子を迎えたいと思った夫婦が、長い縁組のプロセスで迷ったときや悩んだとき、その都度、ページを繰ってもらえるような「手引書」を目指しました。

これから親になる方、親になりたいと考えている方々、そのまわりにいる親御さんや友人、子どもたちの未来を考える、1人でも多くの方に読んでいただけたら幸いです。

また、妊娠に悩む女性たちにも、わが子を養子縁組に託すことが、子どもにとってどんな意味を持つのか、具体的なイメージを持ってもらえたら、と思います。

後藤絵里

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親になりたいと願っている方へ、特別養子縁組という選択肢があることを知るきっかけとなる一冊です。
特別養子縁組で子どもを迎えようと考え始めた方は、ぜひ読んでみてくださいね。

 

*全国の書店ほか、アマゾンなどオンライン書店でも発売されています。
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