赤ちゃんが新しい家庭に迎えられました!~エピソードの共有~

2017.02.17

お知らせ

フローレンスでは2016年4月の事業開始以降、妊娠相談が徐々に増え2016年の秋頃からは妊娠後期の切迫した相談も入ってくるようになってきました。

そして2017年の年始に、2人の赤ちゃんがそれぞれの育ての親夫婦に、無事託され、健やかに愛され成長しています。そのうちの、一つの委託のお話をここに共有させていただきます。

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昨年離婚をしたばかりの若いお母さんは、保育園にも通ってない小さな子を抱え貧窮していました。
上のお子さんのお産が帝王切開だったため、通常は今回のお産も帝王切開でしかできません。
しかし彼女は、お金がないため「何とか普通分娩で産めないか」と考えます。
勇気を持って個人クリニックへ足を運び、その希望を伝えたところ、通院を断られてしまいます。
社会から拒絶されたように感じたお母さんは、出産に関する十分な知識も経済力もないまま、臨月を迎えてしまったのです。

勇気を出してフローレンスに繋がったのは、なんとお産の直前、2017年元旦。
お話を聞くと破水している様子(!)だったため、お住まいの近所の病院へ電話で誘導。
その数時間後、無事に赤ちゃんは病院で、元気な産声を上げることが出来ました。

赤ちゃんが生まれてお母さんの意思確認ができると、業務提携先の「東峯婦人クリニック」と、
お産した施設とで直接、情報共有を行って頂き、安定したケアができる体制を整えます。

赤ちゃんは退院後、お母さんとお別れをし、「産前産後センター」に移動。そこで新しいお父さんとお母さん、養親に出会います。
養親二人とも、涙を浮かべて喜ばれました。新しい家族が生まれた瞬間は、言葉にならないくらい感動的でした。

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彼ら養親は、産科医や助産師によって3日間みっちりと新生児育児研修を受講し、産後センターからお家に帰り、新生活をスタートさせました。
特別養子縁組は、単に赤ちゃんが夫婦の元に引き取られれば、それで良いというものではありません。

生みのお母さんの抱える複雑な事情、赤ちゃんが生まれてきた背景などを柔軟に受け止め、迅速に赤ちゃんの受入れ準備をし、その後生涯に渡って責任を持って育てることが可能な育ての親に、赤ちゃんをお願いすることこそが、私たち養子縁組支援団体の責任であると、改めて感じました。

今後も、気持ちを引き締めて相談者の声に耳を傾け、支援を行っていきたいと思います。

 

■妊娠相談窓口 「フローレンスの赤ちゃん縁組 にんしん相談」
電話番号:0120-900-504(平日9:00-17:00)
ホームページ:https://engumi.florence.or.jp/ninshin

■育ての親になりたい方へ
・子どもを迎えたいと希望するご夫婦は、まずは知ることから、進めてみてください。
先日発売された、「産まなくても、育てられます」(後藤絵里さん・著)を読んでみるのもお勧めです。
・登録審査申込も受け付けています。
https://engumi.florence.or.jp/requirement